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最近、出会う人から「田園楽住どうなっていますか」と聞かれることが増えています。「早く現地見学会をやってくれ」「もう糸乘さんの納得しているところなら、その気になりますから早くして下さい」など、せっかちな意見も届いています。
特に新しい動きとして、私の住んでいる糸島の農家の人々からの質問が入るようになっています(もちろん入会者もいる)。私としては、この人々との協議を進めて、どれくらいの地代なら「事業参加してもいい」と思うのか、合意形成のベースについての意見を聞いてみたいと思っています。
都市側の人々には「都心マンションの半分ぐらい」と言っていますが、農村側の人々に「老齢年金並の地代が入る」ようにするにはどの辺りが相場か、どれくらいの「事業フレーム」にしなければならないのか、当たりをつけたいと思っています。
なんだか、農村や都市の人々が寄り集まった「再開発計画」みたいです。ある意味では新しい“住まい方”の新規開発(古い住まい方からの再開発)なのですから、当然それだけの気心があわねばならないのでしょうが。
とにかく今もっとも不足しているのは、糸乘の「活動力」です。“共同まちづくり”なのですから、早く共同チームを作らねばならないと思っています。
現在の会員数は、a居住希望会員18人、b事業協力会員12人、cヤジウマ会員11人です。a会員を少なくとも50人にしたいと思います。第1回の資料など(別掲)を入れておきますので、お知り合いに呼びかけて下さい。
受け入れ側の動きも出ています。町役場や農村の人も参加しています。7月中には、a会員を50人以上にした上で、現地に集まってわいわいがやがや言いながら、それぞれの思いを語る会をやりたいと思っています。家族連れの参加も歓迎で、バーベキューでもやりながら・・・・・・・・。
当面第1回の候補地は、鳥栖市と志摩町を考えています。他の候補地でもいいと思いますので、心当たりがあったらご連絡下さい。鳥栖市は私が住む気になっていたよい土地がたくさんあります。農地を買う(農地法を守りながら)ことがうまくいかず、断念したところです。九州全体へのアクセスがよく、高速道路や駅から5Kmぐらいのところで眼のさめるような土地がいっぱいあります。
住宅金融公庫のローンが借りられるそうです。公庫の方から聞きました。みんなの知恵を集めて、「値打ちの上がる」住まい造りをしたいですね。
東京・大阪方面でも動きが出ています。6月19日頃に大阪で、説明会・呼びかけ会をしました(糸乘出席)。
「都市・農村の新しい土地利用戦略」(日本都市計画家協会編著、A6版300ページ、3,500円)という本が出ています。2000年の都市計画法改正を受けた本です。私はまだ柳沢さんのところしか読んでいませんが、これがなかなか単純明快な考え方でおもしろい。20%引きで購入できます。お待ちしています(この書評は別掲)。
●第1回 田園楽住の会の報告
4月22日に「第1回 田園楽住の会」を開催しました。いきさつや計画の進め方、参加者の自己紹介、今後の進め方などについてのフリー討論などを行いました。当日の概要は以下の通りです。
<通勤できて、ゆとりのある暮らし>
福岡都市圏には約200万の人がいます。その1%ぐらいの人は田園楽住のニードを持っていると思います。そうすると、約2万人(7千世帯)になります。この人達が、半ば過疎化している「都市近郊」に住めば、にぎわいが戻ります。福岡都市圏の周辺には、福岡都心まで1時間通勤という条件を持った市町村がたくさんあります。
<便利なのに、高齢化し、子供が少なく、農地が荒れているような集落があります>
農村集落の土地を買いあさって、「開発」をして利益を上げようという計画ではありません。集落の人達と協力して、1ヘクタールぐらいの土地に7〜8区画つくります。
<みんなで見に行って「コノユビターカレ」で、大体の参加者を決める>
会員に声をかけて、現地見学をします。その上で居住希望会員の中から「コノユビターカレ」をやります。地主さん(農家)と、集落の人達と会ったり、土地柄を見たりした上で、「コノユビ・・・・・・」に対して態度を決めます。難しいことではなく、特に嫌なことがなければいいのです。
<まずは20代・30代の若い人達(一人でもカップルでも)の皆さんどうぞ>
この計画の特徴は、「環境がよくて安い」ことです。
<環境がよい理由は>
一般の不動産業者がやる気を起こさないような事業だからです。@300坪のうち50坪しか宅地にしない(もちろん例外はあります)ので、事業屋としてはうま味がない。A都市計画事業として、保全を考えておく。
<安く・都市の賃貸マンションより安いといいたいのだが>
市街化調整区域に入っているような農村の地価は、安いのです。それを賃貸(定期借地権の予定)にするので、スタートはとにかく安い。建物はそれぞれの考えで違います。仮に賃貸マンション並で15坪ぐらいとすると、数百万円です。それも公庫のローンが組める。ローンが組めるなら、とりあえず一千万円かけて30坪の家を建てるという手もあります。
<60代なんですが、私たちの田舎暮らしは、受け入れてくれないのですか>
そんなことはありません。是非参加して下さい。年輩の方がおられると、若い人達の子育てをサポートしていただけるし、願ったり叶ったりです。<年々値打ちが上がる住宅に・・・・等と言っていましたが、マンションを買ってローンを払い始めたら、一年で半値近くに下がり、4〜5年の間にローン残高の半分ぐらいになっている人もいますが・・・・>
考えてみて下さい。家の周囲に菜園や花壇をつくり、実の生る果樹を植え、雑木が夏の太陽を遮り、冬は柔らかな日差しでひなたぼっこができるようになったりすると、誰が考えても土地はよくなっています。元来、都市圏周辺部の土地は、相場で動くようなものではないのです。そんな値打ちの上がる土地が下がるなら、他の住宅地やマンションはもっと下がります。田園楽住の方がはるかに“安心度”が高いと思いますが・・・・・・。
<農村で暮らすのは、田舎の付き合いが大変なのでは・・・・><勝手な都会の人間が入ってきたら、ムラがグチャグチャにされないか・・・・>
そこが問題です。参加者の中から「グループの田園楽住はいい考えだ」という意見が出ました。「農村集落に一人だけで移住すると寂しいから、このようなグループだと付き合いもしやすいし、話仲間もいるし住み着きやすい」という意見も出ました。農村集落側の心配は最もですが、“都心への通勤時間が1時間以内”などという集落は、どの家も1〜2人の通勤者を抱えた農家です。都市から移住する人と全く違った暮らし方ということではありません。
<時間的に50%しかムラの行事に参加できない人も、70%の人も、100%の人も、お互いが認めあって地域を支えることができないか>
今では農村もかなり都市化しています。農村集落が大変なのは、古いしきたりと、戦後の近代化の中で始まったしきたりと、都市への就業・通勤とが重なっており、それと若い人や子どもの減少が重なっていることから起こっています。こんなことも一緒に考えながらムラづくりができないでしょうか。
<年々値打ち=利用価値が上がる住宅を造りたい>日本の不動産=住宅は出来立てが最高で、竣工の日から下がり始めることになっています。こんな馬鹿な話はない。昔の日本家屋はそうではありませんでした。庭の木が茂り、実の生る果樹が成長し、生け垣も納まりがよくなって、少なくとも年々価値が下がるようなことはありませんでした。田園楽住は、減価償却の心配ばかりする住宅づくりではなく、価値が上がる(下がらない)住宅を造りたいのです。
<都市近郊にある住宅は下がらないのか>
最近、都市近郊の「白地地域」に建っている住宅を見て回りましたが、「20年後には、絶対買い手はつかないだろうな」と思いました。「なぜこんな農村の中で、軒を接するような狭い宅地に家を建てるのか」と不思議に思いました。工夫さえすれば、それより安くて、便利で、緑豊かな住まいができると思います。
●田園楽住Q&A
Q1 「若い人に」などと呼びかけに書いてありますが、日本では若い人の給料安いのですよ。それでも参加できますか。
A1 若い人でもOKという理由を挙げてみます。
@都市周辺地域の地価は高くない。対象集落の地価がベースになります。10万円/坪、20万円/坪といった風にそれらが基準になります。定期借地権設定料は、その30%等というように決めていくのです。
A宅地は50坪程度で考えています(環境を守るため)。上記の地価は宅地のみ対象。
B残りの250坪は農地のままか山林などです。地価もその地価です。
C宅地も農地も、借地で考えています。農家の収入が続くようにという考えです。もちろん双方の考え方がまとまれば、買収も可能です。
D土木工事は道路のみの予定です。1ヘクタール(3,000坪)の開発で、道路部分は10%程度とすると、300坪の工事となる。仮に、道路費が用地込みで3万円/坪とすると、300×3≒1,000万円。8戸で負担すると1,000÷8≒150万円/戸となります。
Eその他に家庭用浄水槽、井戸(上水道があれば要らない)をあわせて100万円ぐらいみておけばいいでしょう。
Q2 借地ということは、地代が要るのでしょう。
A2 用地の価格に対して、年何%というように決めます。
Q3 女でも参加できますか
A3 大歓迎です。いろんな人が住んで仲間付き合いすると楽しい暮らしができます。一戸300坪あるとゆとりがありますから、程良い間柄が保てるでしょう。
Q4 私は花作りをして店に出して売りたいのですが、農地を借りることができますか。
A4 農地法という法律があって規制されていますが、このごろはかなり柔軟なようですから、現地見学の時に地主さんか町役場の人に聞いてみてください。
Q5 将来のことか、近々なのかわかりませんが、友人と一緒に住む家を建てるかもしれないのですができるでしょうか。
A5 もちろんできるでしょう。しかし大きい家ということになると、はじめから600坪区画、
450坪区画などを計画しておくこともできます。従って宅地も50坪だけでなく、70坪、100坪などとする事ができます。多様な人々が住むという意味からも、仲間居住はよいことだと思います。
Q6 農業をやることはできますか
A6 それも現地で聞いてください。
Q7 家は自分で勝手に建てられるんですか。
A7 もちろんですが、お互い様ですから人が不快になるデザインはやめようという「申し合わせ」をする予定です。会員に、地域の工務店や大工さんがおられますから相談して下さい。無理のない計画(資金計画、工期など)の相談にのってくれます。
Q8 喫茶店やイタリアン料理の店をやりたいといっている友達がいるのですが、お店などもできるのですか。
A8 考えられると思います。計画の中で「地区計画」という手続きがあります。その中で取り組んでいきましょう。
●田園居住計画の手順と入会の手続き
田園楽住の取り組み方や活動方針については、以下のように考えています。
○前提条件
@計画対象・・・・当面博多・天神を中心として、周辺田園樹園地帯
A立地条件・・・・博多・天神に1時間で通勤できるところ(ex.電車、バス、車などで)
B部分的に農地転用ができて、宅地ができること
○田園居住地はこんなところ
<大原則>
@農家と役所と居住希望者の合意形成ができること。この件はほとんど都市計画手続きが必要です。自分が住もうという目的ではなく、不動産として持っておきたいという方はお断りします。ただし、今すぐ住むことはできないが、近い将来自分か親族などが住む気でいる・・・・、それまでは自分でフォローするという人は歓迎です。
A候補地は田園や樹園地、山林を含む農業振興地域など。例えばミカン畑の耕作放棄地などで、人が住んで手入れをすれば環境もよくなるところ。
<計画の考え方>
@対象地は、1〜2ヘクタール程度まで。大規模になると工事費がかさむし、無理が起こりやすい。その土地で300坪(1,000u)程度を10区画ぐらいつくる。
Aまとまって土地がないときは、集落内や近隣地で2〜3宅地ずつも考えられる。
B1区画300坪のモデルで考えてみると、農地や雑種地のうちの一部(50坪ぐらい)を宅地に地目転換する。造成工事を極力減らすため、原則として道路以外の部分は土地造成をしない。家を建てやすい部分を50坪程度宅地とする。
Cこれらのことは、原則として都市計画手続きで決める。
<賃貸手続き>
@初期の段階で、居住希望者と農家などの地主との間に、計画全体に対する合意書(覚え書き)を取り交わす。現実には居住グループと地主と会員の中のコーディネーターの三者によることとなるか?
A300坪の賃貸契約は、50坪程度の宅地部分は「定期借地権」を設定する。残りの農地などは、現況地目のままで農家から借りることになる。地代は地域の立地条件によって変わるでしょう。
<土木工事の進め方>
@まずグループ全体と地主さんも入って、全体の配置設計をする。コーディネーターが案を作る。造成費のかかるような計画はしない。
Aそれぞれの区画へのアプローチに配慮した道路を造る。
B上水、下水(戸別の合併浄化槽)などは戸別につける。入居時期が違うので共同ですると高くなるし、無駄も増える。
<住宅を建てる>
@デザインの調整のために、地区計画でルールを決める。それによって、周辺の環境を破壊するような建物を建てる人が出てきにくいので、地価が下がるというような被害は受けないだろう。
A地区計画の範囲内で、各自がそれぞれ設計して建築します。
Bb会員の中に、設計メンバーや安くて質の高い木造建築の工務店も入ってきます。コーディネーターが相談にのります。
(いとのり さだよし)
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