<よかネット>No.53 2001/09
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第1回福祉セミナー報告
介護を受ける側の障害者だが、提供もする人のボランティア論

 7月より毎月1回の予定で福祉セミナーを開催します(3〜4回の予定)。第1回は7月26日に「『ボランティア』っていったい何?」というテーマで山下恭平氏((有)ケアライフコーポレーション代表)にお話しいただきましたので報告します。興味のある方は今後の案内を送付しますのでご一報下さい。
●足は不自由だが口は我々の10倍位元気がよい
 ご自分でも仰る通り、口は何倍も動く。しかし、それ以上に様々な仕事を経験されて動き回っている。
 現在は介護支援事業所((有)ケアライフコーポレーション)の代表を務める傍ら、大学で「ボランティア論」などの講義を受け持っている。社会福祉協議会での嘱託職員、ボランティアコーディネーター、八女市議員を経て現在に至っているそうだ。
 そのため、ボランティアを取り仕切る側の立場も、介護を受ける側(ご自身も乳幼児期のポリオにより肢体不自由である)のこともわかる、また、介護を提供する側もトータルでわかる頼もしい方だ。
 山下さんの話で、特に「なるほど」と思ったことが2つあるので紹介したい。
●ボランティアからサービスを受ける障害者にもビシッということは必要だ
 山下さんはボランティアの要素として「無対価」「自発性・自由意思」ということをいわれたが、ボランティアの費用弁償はきちんと行うべきだということを強調された。
 例えば、以下のようなことが言える。
・1泊2日でボランティアに来て欲しいときは、ボランティア分の宿泊代をサービスされる側が支払うのは当然だ。
・ボランティアサービスを受ける側が「火事になったときには、自分はおいて逃げてくれ」と伝えること。受ける側には受けるなりの覚悟が必要だ。
・送迎ボランティアなどは車検の費用まで含めてkm当たり30円程度はもらう必要がある。
 このようなことは、ボランティア活動が継続性を持つためにも、サービスを受ける側の自立を促すためにも必要なことだ。サービスを受ける側に対し、その心構えをきちんと行う市町村は少ないだろう。対価なしのボランティア活動を継続させ、サービスを行う側・受ける側の気持ちのよい関係が続くためには、これがポイントとなっているようだ。
●ボランティアの可能性
 地域福祉をリードする存在がボランティアであるということを言われた。
 福祉は、措置から介護保険へ移り変わってきている。行政が与えるものから、民間が行うサービスへ変わってきた。サービスの多様性として、行政が最も小さく核の部分だとすれば、その輪の外に民間、さらに外にNPOや、ボランティアの輪があり、常に住民ニーズに直接触れている。このニーズから生まれたサービスが行政サービスまで広がり、普遍化することによって新たなサービスが生まれる。これを繰り返し行うことで地域の福祉サービスは確立される。そのためにボランティア活動は重要なのだということだ。
 では、活動しやすい土壌をいかに作っていくのか、また、ニーズをどのようにサービスに転化させていくのか、介護保険サービスにはない地域の問題を解決するためには等、地域がボランティアと助け合い、連携しながら解決しなければならない課題はまだまだ多いようだと感じた。     (さわたに まきこ)


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